小さなくまの工務店/シェアキッチンができるまで②(設計編 )

設計期間は1年くらい?

途中にほかの物件の工事もはさみながら、じっくり考えました。

自分の思いを実現する機会なんてこれで最初で最後かも!という思いで悔いのないものを作る、という思いのもと行いました!

そして最後の方はどうなるかわからないけど、エイヤッという感じで現場に入っていきました。

思い切りも大事ですよね😊

設計を始める際はわくわくして

大学生のころに戻ったような気分で久々にスタディ模型を作ってみたり、簡単なパースを作ったりしながら色々検討しました。

↑久々のスタディ模型。きたなっ!大学時代から模型は大変苦手でした😿

しかし、模型を使って3次元で考えること、大事です。

世にこれまでにない新しい価値を持ったものを生み出したい、と実際手を動かし、模型を見て想像し、とってもワクワクします。

↑最初の方のパース。

自由だった。

↓少し検討を重ねた。

【グリーンの検討】

↑壁一面をグリーンにしてそれでガス管を隠してしまおうとしてた大胆な案。

しかしグリーンの施工費が高すぎて断念。

↑これもいいかなと考えていたけど、席に座っている人の背中等にあたってしまうのと、

客席の面積がグリーンを置く幅の分だけ狭くなってしまうので無しに。

結果↓

客席の横の一面だけをグリーンにしました。

最初からグリーンコーディネーションフズさんのカフェで見た苔の感じがリアルで気に入っていて、施工をお願いしました。さらに華やかに仕上げていただきました✨

東大阪にカフェ付きの店舗があり、そちらにお邪魔して苔の感じの緑化壁を一目見て「すごくいいな!」と思っていました。

【吹き抜け】

そしてはじめは吹き抜けを手前側、つまり客席の上にしようとしてました。

結構工事直前まで。

しかし、「吹き抜けはプラン的にも、エアコン効率的にも奥だ!」と気づきました。

あ~気づいてよかった。

【設計的に初めからやりたかったこと】

「空間の中に2つのカラフルな箱が浮いてる」

というやつ。

そのために色、質感、どう出すかたくさん調べ、色々な場所に足を運び、様々な方に協力いただき、

考えていた以上のものが仕上がりました。

感謝です!

長屋の古い柱・梁との融合もすごく好き。

古い物を一新するのではなく、古い物の中に新しい物を織り交ぜていく、ジェイン・ジェイコブズが言っていた多様性ですね〜

また、コンセプトとしては、

「人に生命力・生きる元気を与えられるような場所を作る」

ということを考えていました。

そのための手法として色々なカラフルな色を使う、植物をたくさんと取り入れる、全て自然素材を使うということを試してみました。

結果、それほど多色のカラフル感はないかもしれませんが、なんだか癒されるような温かく生きる希望や気力が湧いてくるような空間になったと思います。

というのも、設計しているときはおこがましくも、

「来てくれた人に生命力を与えるような場所を作る」

と意気込んでいたのですが、

いまこの空間にいて自分が一番救われているのです。